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執筆者の写真daisuke tanaka

母と月

更新日:2018年4月6日

どこかで見たことのある眼だと思った。


電車の音が何度か過ぎ去り、僕は聴こえるように

囁きながら、その子を見つめた。


夕暮れの中で、ピントが近づいては遠のきながら、

おぼろげな像を結んでそこに在った。


帰り道、いくらかの母親が子供と共に夜空を指差して

満月に近い月を眺めていた。


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